山形国際ドキュメンタリー映画祭、クリス・マルケルの旅と闘い、1

 昨日にオープニングした山形国際ドキュメンタリー映画祭も実質的には本日からスタート。朝の10時頃から4つに分かれた各会場で上映が開始されました。小雨もちらつくなか、見るからに年期の入った映画ファンの方から、きっと映画製作を学んでいるのであろう若い学生さん、それに外国の方まで老若男女古今東西を問わず山形市内に集結。

 上映スケジュール表と会場地図を片手にみなさん限られた時間で一つでも多くの映画に触れようと足早に歩いています。

クリス・マルケル

クリス・マルケル

 私は今回の映画祭参加理由はずばりクリス・マルケルの回顧上映会!!5日間にわたり短編から長編まで45作品を一挙公開。おそらくこの機会を逃せばもう日本でこれほど大規模なマルケル作品に出会うことは無理でしょう。
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 美しき五月/Le Joli Mai 1962年製作
 アルジェリア戦争終結後のパリの様子をインタビューを通して切り取った初期のマルケルの代表作の一つ。同年に作られた『ラ・ジュテ/La Jetee』 の方があまりに有名なため見過ごされがちな本作ですが、彼独特のジャーナリスティックな“いやらしさ”が全面に出ていて、観ている側も気を抜けません。150分の長編。とにかくフィルム状態の良さに感激!!
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 彫像もまた死す/Statues Also Die 1953年製作
 北京の日曜日/Sunday in Peking 1956年製作
 シベリアからの手紙/Letter from Siberia 1958年製作
 それぞれ30分ほどの中編作品。この三作を観れただけで今回参加した意義は十二分。ただ惜しむらくは『彫像もまた死す』の日本語同時通訳が聞き取りづらかったこと。確かに早口のフランス語を翻訳するのは大変でしょうが、画面と翻訳のテンポがずれてしまっていたのは、絵とナレーションの融合を目指した作品では致命的。まあそれも状態の良いフィルムで観れたのだから大したことではない?

彫像もまた死す

彫像もまた死す

 宇宙飛行士/The Astronauts 1959年製作
 ラ・ジュテ/La Jetee 1962年製作
 もしラクダを4頭持っていたら/If I Had Four Camels 1966年製作
 エクリプス/E-clip-se 1999年製作
 本日最後の上映分。古典SF最重要作品のひとつにも数えられる『ラ・ジュテ/La Jetee』が上映されるためか会場はほぼ満員。有名監督の姿も。DVDで日本でも発売されている『ラ・ジュテ/La Jetee』ですがやはり大きな画面で観ると迫力が違います。テリー・ギリアムの『12モンキーズ』の元ネタにして、多くの作家たちに影響を与えた本作。時間を見つけて長文を書きたいです。
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 ということで初日から映画祭特有の多幸感から意味もなくにやにやしていました。一日中好きな映画を見れることの幸せは代替しがたいものがあります。巷では『ロス・あま』問題が取り上げられていますが、私はまだ初日にいながらすでに『ロス・やま』が心配です。明日もたくさん映画を見よう。

 

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